病院長あいさつ
7月1日付で、院長を拝命いたしました、石田千穂(いしだ・ちほ)と申します。
わたくしは、出身は金沢で、金沢大学病院をへて、平成19年4月にご縁あって医王病院に着任いたしました。着任した当時は、第3病棟だけが新築で、その他の病棟、とくに筋ジス病棟に行くには、冬には寒く長い廊下を通らなければいけなかったことを印象深く覚えています。
これまでは脳神経内科医として、神経筋難病の患者さんの外来・入院診療を中心に携わってまいりました。根治治療法のない患者さんが圧倒的に多く、その方々やご家族の心身の苦痛が少しでも軽くなることを目標に、日々の診療や臨床研究・治験等を推進してきました。栄養サポートチームとしても、入院患者さん全体の栄養状態のチェックや食事の推奨など、多職種の病院スタッフとともに行ってきていたところです。
着任より16年、当院は令和元年10月に一通りの改修工事が終わり、もう、凍える廊下を歩くことはなくなりましたし、病棟も大部屋はすべて4人部屋となりました。また、難病拠点病院(神経筋分野)、子どもの心の診療拠点病院、医療的ケア児支援センターの指定もうけ、令和4年5月には日本医療機能評価機構より慢性期病院として評価認定されるなど、ソフト面でも徐々に変化してきています。今後も、社会情勢に応じて変わらざるをえない部分もあるのだろうと思いますが、当院の理念「患者さん一人ひとりに寄り添い、心のふれあいを大切にし信頼される医療を目指します」を引き継いで、筋ジストロフィーを含む神経筋難病、重症心身障害児(者)、子どもの心の診療を必要とする方々等、当院にて診療を受けられるすべての方々にとって当院が拠り所となりますよう、よりよい病院とすべく、常に努めてまいります。今後ともよろしくお願いいたします。
令和5年7月1日 医王病院長 石田 千穂